8/20/2014

the 19th Ig Noble Prize Ceremony 2009 / 2009年 第19回イグノーベル賞授賞式

10月1日に行われたイグノーベル賞授賞式を見に行ってきました。

いつもニュースを読んでは、イグノーベルの季節か…と思ってるばかりだったのですが
今年はタフネスが授賞式楽しいよ~tickets on sale!と教えてくれたので
たまにはボストンらしい事をと、yさんと共に参加。

結論:楽しかった!

イグノーベル賞の存在自体が洒落なので
ちゃんと無意味と無駄をちりばめて構成されています。
そして、何が凄いって本家ノーベル賞受賞者が束になって参列してること。
私的一度に目撃したノーベル賞受賞者数3人だったのですが
一気に9人くらい(多すぎて覚えてない)に更新。
本家受賞者は参列してるだけじゃないですよ。ちゃんといじられてました。ふふ。

我々、観客側もちゃんとアクティブに参加出来ます。

まずは、イグノーベルの伝統として観客はステージに向かって紙飛行機を飛ばせる。
私の作ったやつは全然飛ばへんかったけど、すーっと舞台めがけて飛んで行くものも多い。
たぶん、工夫を凝らしてきてるgeekがいるのよ。
散乱する紙飛行機の多くが論文プリントアウトの裏紙なのも笑えた。

もうひとつは、テーマとして設定されているキーワードが出てきたらwhoofと騒げる。
今年のテーマはrisk.
ナレーションなりスピーチなりにriskとかriskyが出て来たら叫ぶ!
もちろん、それを見越してスピーカーも言葉選び。
ただし、ヤンキース戦でレッドソックスが勝つ方に賭けるのはrisky!
との発言があったときはさすがにすかさずブーイング。
もちろん話者もわざと言ってるんだけどね。
そんな発言自体がriskyっていう、二重構造をお楽しみだったのかしら。

授賞式自体もriskをキーに構成されていて
式中の寸劇(オペラ仕立て)がthe big bank* operaだったり
ステージ上では意味なくポーカーが行われていたり
オーディエンスにoddな人々(risk-relatedということで)が仕込まれてたり。
まあ、いわゆるオーガナイズされた式典ではなくて
無秩序と無意味を演出する事をエンジョイしてるって感じでしょうか。
*big bangではないよ~。

式典自体も面白ければ、今年の受賞者も面白かった。

ラジー賞みたいにworstなもの与えられるという印象があるのか
イグノーベル受賞を知らされて怒る研究者もいるらしいけれど
授賞式にいらっしゃった面々は皆さん誇り高く胸を張っておられました。
もちろん、皮肉をこめて賞を授けられた団体は来てませんでしたが。
They couldn't come, and wouldn't come.とのこと。ふふ。

私のお気に入りは獣医学賞。lovely~

以下ウィキから。

キャサリン・ダグラス(Catherine Douglas)、イギリス・ニューカッスル大学
ピーター・ロウリンソン(Peter Rowlinson)、同上
名前をつけられた牛は、名無しの牛よりもたくさんの牛乳を出すことを示したことに対して。
(参考文献:Bertenshaw, Catherine; Rowlinson, Peter (March 2009), Exploring stock managers’perceptions of the human-animal relationship on dairy farms and an association with milk production, Anthrozoos (Berg Publishing) 21 (1): 59-69)

受賞者はイギリスに残して来た出産したばかりの奥様+babyに加え
牛さん(名前あり)にも感謝の意を表してました。

yさんのお気に入りは化学賞。

同じく以下ウィキから。

ハビエル・モラレス(Javier Morales)、メキシコ・メキシコ国立自治大学
ミゲル・アパティガ(Miguel Apatiga)、同上
ビクター・M・カスタノ(Victor M Castano)、同上
テキーラからダイヤモンドを作り上げたことに対して。
(参考文献:"Growth of Diamond Films from Tequila," Javier Morales, Miguel Apatiga and Victor M. Castano, 2008, arXiv:0806.1485.)

”受賞理由はダイヤモンドを作った功績です。それもテキーラから!”とのアナウンスでyさん激受け。
超メキシコ訛りの受賞者達は人一倍楽しそうでした。

そして、日本でも報道された日本人受賞者は生物学賞。

またもやウィキから。

田口文章(Fumiaki Taguchi)、日本・北里大学大学院医療系研究科
ソン・グオフー(Song Guofu、宗 国冨)、同上
チャン・グァンレイ(Zhang Guanglei、張 光磊)、同上
ジャイアントパンダの排泄物から採取したバクテリアを用いると、台所の生ゴミは質量で90パーセント以上削減できることを示したことに対して。

田口先生、スピーチお上手でした。
ジャイアントパンダの排泄物は特別なんです!←会場、またまた~的反応。
笹を常食するから排泄物も汚くないんです。←会場、おお、なるほど。マジ興味惹かれる。
糞は臭わないし、、、which is beautiful!←会場、爆笑。
たしかこんな感じで進んだところで、中断されちゃったのでした。
でも、皆聞きたがってた気がする。
中断係の女の子(8歳)*が叫びだしたときに、がっかりした反応が見られたし。
*面倒なので説明しないけど、退屈なスピーチを止める係がいる

イグノーベルの主旨、make people laugh, then thinkの王道をいく研究が
日本からでちょっと嬉しい。
ただただ馬鹿馬鹿しいという理由で授与されるのも、まあ面白いけど。

ところで、イグノーベル賞は本家と違って
自薦他薦された候補のなかから受賞者を決めているそうです。
そして、推薦者には誰でもなれるそう。
こちらに応募要項があります。トライしてみる!?

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